第605話妄想 【マーメイドはお前だぜ】



蛸と共に下降流に飲まれたゾロ、サンジ、ルフィの三人。

シャボンに入ったまま、ずいぶんと深海にまで流された。

辿り着いた深海の底で、コックはさっきから、シャボンに腰かけ、蛸だかイカだかを追っかける船長を見物しながら、足をぶらつかせている。

どうやらその体勢が気に入ったようだ。

一方でゾロは、非常時だというのに、さっきからそんな萌コックから目が離せない。

(…なんだその袖…)

(誘ってんのか!?)

今日のコックはサイズより袖が長いニットのような上衣を着ていた。

上方をみると、船長が、ぶっ飛ばした蛸?とサメを夢中で追っかけている。

「おい」

「なんだよ」

先ほどから焼け焦げそうな視線を送っている剣士に、サンジはぶっきらぼうに応える。

「こっちこい」

腰かけて足をブラブラさせていたコックは、あまりに偉そうな物言いにカチンときた。

「テメエはアホか!いまんなことしてる場合じゃ…」

「うるせえ!お前のせいでこんなんなんだ。責任とりやがれ」

見ると、ゾロの股間は見事なピラミッドを形成していた。

「一発抜きゃおさまんだ!さっさとしやがれ」

傍若無人な発言にコックの額に青筋が浮く。

「てめえ何様だ!つかところかまわずおっ勃ててんじゃねえよ!!」

「てめえのせいだろうが!」

「さっきからその俺のせいってなあなんなんだ!意味わかんねえよ!」

シャボン越しにアホな怒鳴り合いを続ける二人に魚たちもこころなしか呆れ顔だ。

だが、今にも船を真っ二つにしそうな必死すぎる形相に、そんなに俺とヤりてぇのか…とついついほだされそうになってしまう。

しかし目の前をさっきの蛸の切れ端が横切るのをみて、ここが深海であり、すぐ近くには船長もいる上に仲間も探しにゆかねばならないのだということを思い出し、

(やべぇ!アホかオレは!!んなことやってる場合じゃねえ!)

と我にかえった。

(どーせあんにゃろうは横着してチンコだけ出して俺に突っ込む気だろーしな!)

ゾロは、突っ込まないとイケないタチなのだ。

「とりあえず気合いで耐えろ」  

とシャボンに腰掛けたまま声をかけるものの、ゾロの息はますます荒くなるばかり。その様子に、

(このまんまだと、コイツ上にあがってもおっ勃てたまんまかもしれねえ…)

いくらなんでもそれは可哀想すぎるとぐる眉を寄せていると、

「んじゃ口でいいからヤってくれ」

とフェラを要求してきた。

(しょうがねえな…)

(まあそんぐらいなら…)

結局ほだされてしまったサンジは、よいしょと腰かけていたシャボンから降りると、ゾロの方へと泳いでゆく。

サンジがゾロのシャボンにタッチすると、脇にごつい手を入れられ、袖の長い上衣ごと救い上げるようにして、ゾロ側のシャボンの中にすっぽりと入れられた。

(ど〜ゆ〜仕組みだ?簡単に通り抜けたぜ…)

抱きしめられた格好で、首をかしげていると精悍な顔がいきなり目の前に。なにやらドキドキする。

(クソ…チンポコおっ勃ててやがるくせにムダにカッコイイツラしやがって)

じわじわと赤くなる顔を隠すこともできずにゾロを上目遣いで見上げると、鼻息も荒く小さな頭をガシッと捕まれた。

「いってえな!!んむっ」

そのまま噛みつくように口づけられ、ゾロの服をギュッとつかむ。途端に、厚みのある舌が口内に侵入。その瞬間ここがどこであるか吹っ飛び、サンジも自分の舌を絡める。

再会してから何度も繰り返したキス。

お互いの唾液を分け合うように、ゾロの舌を吸った。

(ん…キモチいい…)

うっとり目を閉じてゾロの名を呼ぼうとしたら、いきなり頭を引き離された。

(あ…?)

ゾロは、まだ夢見心地のサンジの頭を自分の股間に押しつける。

眼前には赤黒いモノがそそり勃っていた。

(へへ..テメエ…俺見てこんなになってやがんのか…)

(未来の大剣豪がホモすぎんだろ)

そんなふうに思いながらも顔がにやけるのがおさえられない。

昨日も、自分の中に何度もコレが出入りした。

(こんなグロちんこが可愛く見えるって俺もそ〜と〜ホモだぜ)

サンジはあむっとゾロのペニスをくわえ込む。

裏スジを舌で辿り、唇を使って扱きあげると、ゾロのデカイ手がきんいろの頭を撫でてきた。

唇の端から唾液が漏れる。

ゾロのペニスを右手で扱きながら、尖端は唇を使ってじゅぷじゅぷと刺激。

頭を撫でていたゾロの手が、サンジの首筋のあたりに移り、思わずぶるりと身体を震わせる。

ゾロの両手がサンジの上衣をぺろんとめくり、真っ白な背中を晒した。

「はふぃはほっほへっ!!」

くわえたまま怒鳴ったが

「あに言ってっかわかんね〜よ」

そう言ってゾロはサンジの白い背中をなでまわす。

古傷の辺りを確かめるように弄くられるとくすぐったくて

「ひゃっひゃへほ!!」

と笑った。

だが、背中から滑らすようにズボンの中に手を入れてきたので、咄嗟に口を離し、

「おい!!!」

と怒鳴った。

ゾロはなんでもないように、

「続けろよ」

と言いながら、すっかり冷たくなったサンジの尻をなでている。

「テメエ…余計なことしやがったら握りつぶすぞ」

ゾロのちんこを握りしめたまま睨み上げると

「余計なことってなんだ。こ〜ゆ〜ことか?」

「んあっ!!やめっ!!」

ゾロの指がつぷりと尻の穴に入ってきた。

「テメエもうココだけでイケるもんなあ」

じゅぷっじゅぷっとゾロの指がサンジのアヌスを犯す。

「く、くそやろ〜…!やめっ…んあんっ」

「キモチよくなってきたか?」

ゾロのもう片方の手がサンジの首元からするりと侵入。

「やっ…ゾロっ!!」

ケツの穴に指を突っ込まれながら乳首もやわやわと刺激され、頭がおかしくなりそうだ。

「ゾロっゾロっ…!!」

だがサンジは、感じすぎて変になりそうになりながらも、ゾロのペニスを必死で舐め続けた。

(…だって…コイツイカしてやんねえと…)

(このままじゃ…つれぇ…から…)

「んむっ…ふ…んっ!」

一方ゾロはあまりにもエロすぎるコックの様子に我慢が臨界点に達していた。

「…ワリイ…」

「ふあ…?」

唇を唾液で光らせ、自分を見上げてくるコックに、

「も〜無理だ」

そう呟くと目にも止まらぬ速さでコックの両足をすくいあげ、自分の上に座らせた。

「ゾロ…!!!」

座位の体位をとらせられたサンジの中に、太いモノがズブズブと侵入してきた。

「んあああああっ!!!!馬鹿っ!!」

ズンズンと突き上げられ、はだけた胸の突起を舐められ、気が変になってしまいそうで、怖くてゾロのゴツイ体にしがみついた。

「クソコック…っ中に出すぜ…!!」

「やっ…ダメだ!!抜けっ!んっ」

「くっ…うっ!!」

ビュービューと熱いものがサンジの腹の中に大量にぶちまけられる。

同時に自分のペニスからもトロトロと迸ったのがわかった。

息が整わないまま、どちらからともなく口付け、舌を絡め合う。

サンジは、緑色の頭をギューッと抱きしめ、ニオイをかいだ。

(汗クセエ…)

(昨日もあんだけヤったのにこんなに出しやがって…)

うっとりしながらもう一度ゾロに口付けようとしたそのとき、頭上から呑気な声がした。

「おい、お前ら腹減ったから帰るぞ〜」

「ル、ルフィー!!」

いつの間にかバルーンに入った船長がそこにいた。

「んだ、邪魔すんな!」

(…テメエはだまれ!!!)

怒鳴ったつもりが声が出ず、口をパクパクさせる。

(みら、見られた…アホまりもにヤられてるとこ…)

頭の中からぐわんぐわんと血管が脈うっている。

(…い、いやいやまて…)

(もしかしてコイツ馬鹿だからよく解ってねえかも)

恐る恐る船長を見上げると、キョトンとした顔。

(うん、そうだ。そうにちがいねえ!)

だが、そんな希望的観測にすがりつこうとするコックに追い打ちをかけるかのように、目を輝かせた船長がいい放つ。

「サンジ、お前すげえな!!」

「は…?」

「ゾロのチンポコよくケツの穴に入ったな!!」

ハンコックもいないのに、コックは石化した。

「俺のチンポコもはいんのか?今度試していいか?!」

フランキーのロケットランチャーを見たときと同じノリでそんな事を言われ、鼻血も噴いてないのに失神しそうになる。

遠くでゾロがルフィに「ふざけんな!!あいつはおれんだ!!」

「いやサンジは俺が見つけたんだから俺のだ!!」

と言い争う声がしていた。

[606話じゃんぷ特大号に続く]




                                                   



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