PK編ゾロ誕 7


「何、考えてんだよ!!」
「つーかみんな変に思うだろ〜が!」
研究所に入るなり、ゾロは海兵に囲まれていた男を無理やり肩に担ぎ上げた。

じたばたと暴れるコックをようやく引っ張り込んだのはキッチンの脇の小部屋。
扉を閉めると、大人の男が2人横になれるくらいの位の横長のスペース。
そこには薬品の瓶なんかが沢山散らばっていて。
シーザーが物入れとして使用していたらしいのが分かる。


ゾロはサンジをその場に引き倒すと、おもむろにズボンのベルトを引き千切った。
「ちょっ・・!」
「てめえ!」
静止しようとする手を五月蝿そうに纏め上げ、下着ごとズボンを引き摺り下ろし、白い尻を剥き出しにする。

足を振り上げようとするサンジに
耳元で
「大人しくしてろよ」
「あいつらに聞かれてもいいのか?」
そう言ってやると
金髪の男は悔しそうに睨み付けてくる。
ぞくぞくした。

もともと体温が低いせいもあるだろうが
サンジの臀部は氷みたいに冷たい。
だが、何度も突き入れた小さな窄まりにぐっと中指を挿入すると、そこはいつも通り熱く絡み付いてきた。
さらに奥まで侵入させると、腕の中の身体が、僅かに緊張する。
それでも、ようやく観念したのか抵抗する気配はない。
(そんなにあいつらに聞かれたくねえって事か・・?)
ゾロの口元がムッとへの字に結ばれた。
自分は寧ろ聞かせてやりたい位だってのに。
つぷりと内部にもぐりこませた指をぐちぐちと動かすと、サンジの手が、ゾロの着物の端っこを掴んできた。
その仕草にじわりと胸が熱くなるような変な気分に。
もう何度もヤっているし、サンジの良いところは、すっかり知り尽くしている。

そこを探りつつ、シャツの裾から大きな手ですべすべの素肌を弄る。
胸の飾り釦を指の腹で捏ね回すと、ふいにサンジがその手を押さえ付け、怒ったような顔でゾロを見た。

何かを耐えるように、結ばれた唇。
ピンク色に染まった頬。
くちばしをアヒルみたいに尖らせ、サンジが意を決したようにゾロを見上げた。

「・・なあ、オイ・・。」

怒ったような、照れたような、よくわからない表情だ。

「・・向こうにお前のメシ、あんだぞ?」
「食わねーでもいいのか?」
「全部ルフィに食われちまってもしらねーぞ」
ぼそぼそと低い声が呟く。

そんなコックの様子を見ていると、胸のあたりがざわざわして、性欲とは別の衝動に突き動かされそうで、ゾロは戸惑った。
だが今はその感情を全力でシカト。
表情筋を引き締め、ムッとした顔つきを崩さないまま
「こっちを食うのが先だ」
そう言ってサンジの肩を掴み、顎をぺろりと舐め上げる。

腹が減ってないわけじゃない。
だが、メシはいつでも食えても、この男を食うのは、今度は次はいつになるかわからない。
ゾロは細い身体をぎゅうぎゅうと抱きしめた。
きんいろの髪をぐしゃぐしゃ掻き回すと、静電気でふよふよ揺れて狐の尻尾みたいだ。
気を良くして冷たい尻を撫で回すと、サンジは諦めた様に深くため息を吐いた。

いつかみたいに優しい手がそうっとゾロの首に回される。

この手が回されると
許されたような気になるから不思議だ。

温かい首筋に顔を埋める。
すん、とこの男の匂いを肺まで吸い込むと、煙草に混じって僅かに体臭がした。
その匂いにコーフンして。
自分が着ていたコートを床に敷いた上にサンジを再度引き倒すと、覆いかぶさって小さな顔を挟むようにする。
無性に顔が見たかった。
驚いたようにサンジがゾロの精悍な顔を見つめる。
ゆっくり顔を近づけると、サンジはどぎまぎしたような表情で
小さくぞろ・・と呟いた。
唇が重なった。
歯列を割ってぬるりと舌を差し込む。
サンジもそれに応え、優しい手がゾロの髪を撫で付けてきた。


ずんずんと奥を侵食する凶暴なモノに、声を押さえきれず口を覆い隠す。
だが、容赦ない突き上げに堪えきれなくて
「あっ・・!」
「んああああ!!」
「も・・やめ・・!!」
「ゾロっ!」
高く掠れた声が、耳に心地いい。
両足を持ち上げ、挿入箇所を見ながらずぶずぶとピストンを繰り返す。
自分のモノをずるりと引き出し、ずん、と突き入れる。
そのたびにサンジの唇からは、声があがった。
角度を変え、前立腺を責めると、膨張したペニスの先っちょから精を零しながらゾロのものを締め付けてきた。
「かはっ・・!」
びくんびくんと痙攣する白いカラダは何度貪っても足りない。
べろべろと唇を舐めると、舌を出して必死で応えてくる。
(ヤベエ・・)
(アタマおかしくなりそーだ・・)
細い体を抱き締め、サンジの奥深くに射精。
びゅうびゅうと感じるところにザーメンを掛けられ
サンジは縋りつくようにゾロのカラダにしがみついてきた。
ヒクくつカラダを宥める様にして抱え込む。
「ぞろ・・」
サンジの唇が何かちいさく呟いた。
その言葉に半開きの眼をかっ開き、白い顔を見つめる。

サンジはにやりと笑うと、ゾロを引き寄せ、そっとくちづけた。

その表情は祈るときの顔に似ていた。






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